ハゲで鬱で無職ですけど婚活してます

全頭脱毛症・鬱病・無職の3重苦をかかえて婚活をしている女のブログです

      

ついに脱毛症を告白した

   

      

カミングアウトすることが、自分のためなのか横井さんのためなのか。
それはよくわかりません。

とにかく、私が時々横井さんを拒絶してしまった理由を釈明したかった。
横井さんを拒絶したのは、私自身の病気が原因であり、その病気を隠していて申し訳なかった。

最後にそう言いたかったのです。

コーヒーショップ

決して別れを引き留める意味ではなくて、横井さんがそれですっきりしてくれたらいいなって思ったのです。

横井さんからも、私が隠している事について、気にしているような発言がこの時にもあったから。
きっと病気のことを告白すれば、全て納得がいくだろう。

そして、その時に横井さんがどんな反応をするか。
その過程を、自分でも見届けたかった。

だけど、カミングアウトしようと決めても、なかなか言い出せるものではなくて。

第一声を発することができません。

本当に口がぱくぱくするんですよね。(笑)

向かい合って座っている時間は、刻々と過ぎていきました。

「じゃあ、そろそろ行こうかな…。」

と横井さんが言ったところで、「これでもう最後なんだ。今、言わなかったら、もうチャンスは無い。」と思い、決死の一言を搾り出しました。

「横井さん、今になってこんなことを言うのも本当に申し訳ないのですが。実は私、病気なんです。」
「……え?」
「横井さんに言えなかったことというのは、病気のことで…。」
「………。」
「私…。脱毛症なんです。」
「………?」
「この髪は、カツラなんです。本当は髪が無いんです。」
「………。」
「だから近づかれるとカツラだとばれそうで、怖くて…。」

「………?」
「隠していて、本当にごめんなさい。」

同情を買いたいわけではないので、できるだけ感情を込めず、端的に話すように心がけました。

感情が入ったら、すぐに泣いてしまう。
このタイミングで、この状況で泣くのは、絶対にしてはいけない。

声は震えたけど、うまく言えたと思います。

ずっと下を向いて話しましたが、それでも横井さんの表情の変化を、私は見逃しませんでした。

笑顔を含んだような顔が、だんだんと戸惑いの色を濃くしていき、最後には堅くこわばった表情へ変わっていった。

人間の「青ざめた顔」というのを、私は初めて目にしました。
本当に血色が無くなり、薄い土のような顔色になってしまうのですね…。

横井さんは「うそでしょ…?」と一言だけ発したっきり、完全に言葉を失っていました。

目は泳いで、それでもやっぱり確かめるように、前髪や頭頂部へと視線がちらちら流れました。

たくさんの目

別れ話をしていた時以上に気まずい空気になり、2人とも黙ったまま…。

横井さん、とても怯えていました。
まるでお化けでも見るような怯えた目をして、私をまともに見れないようです。

脱毛症やカツラというものに、気持ち悪さや受け入れがたさ、そして得体の知れない恐怖を感じたのかもしれませんね。

まあ…、そりゃ驚きますよね…。

「そ…そうだったんだ。あはは…。全然気がつかなかった、あははは…。ごめんね…。まあ…t○!な※せdr□6◇#yふ$△?…。じゃ、じゃあね!」

長い長い沈黙の後、何を言っているのかよくわからない言葉と、作り笑いを残し、横井さんは1人で足早にコーヒー屋さんを出て行きました。

横井さんの反応が、私の予想していたもの以上だったことに、私も驚いていました。

1人お店に取り残されたまま、硬直してしばらく動けなかった。

私は、この別れが正しかったことを悟りました。

     

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