ハゲで鬱で無職ですけど婚活してます

全頭脱毛症・鬱病・無職の3重苦をかかえて婚活をしている女のブログです

      

帰り際に突然

   

      

横井さんと、3回目の面会でした。

夜景の見えるバーで、横井さんは4杯、私は2杯、お酒をいただきました。
時間は23時30分をまわっています。

懐中時計

電車の時間もあるし、そろそろ帰りたいところです。

ですが横井さんは「まだ来たばかりじゃん。もうちょっと付き合ってよ(笑)」と、帰ろうとはしませんでした。

触れあいそうだった肩は、私が少しよけたので離れましたが、今度は横並びに座っていた体ごと、こちらに向けています。
横井さんの体の正面が、テーブルではなく私の方を向いているのです。

そして目がとろんとして、やたらと私をからかうように見つめてきます。

酔っているのでしょうか?
酔ったふりをしているのでしょうか?
それとも、からかっているだけなのでしょうか?

判断がつきません。

それにしても、こんな所でこんな時間に酔われても、私はどうしていいか困ります。
いっそのこと、横井さんを1人ここに置いて、帰ってしまおうかな?

でもそうしたら、横井さんを怒らせてしまうかもしれないし…。
できれば、そんな冷たいことはしたくない。

でも私の家は、タクシーで帰るには遠すぎます。
このまま時間が過ぎていくようなら、本当に先に帰ることも考えなくてはいけません。

いずれにしても横井さんを置いて帰るなら、もう横井さんとのことは終わる覚悟で帰らなくては…。

そんなことを考えているうちに、私の頭の中は、ただただ「帰りたい。」一色になっていきました。

そうしているうちにも、横井さんは甘えた感じで話しかけてきます。
そのうえ私の手や肩を、ちょんちょんと触ってくるようになりました。

ああ……。どうしよう、どうしよう。
なんかこの流れは……好ましくない流れだ……。

自分でも、体がだんだんこわばっていくのがわかります。

ついに、横井さんの手が「すっ」と頭上にきました。
「きた!!!!!!」と思って、私はとっさにその手をよけて、立ち上がりました。

頭をぽんぽんしようとしたのか、撫でようとしたのかわかりませんが、横井さんは私の頭を触ろうとしたのです。

私の頭の触り心地は、もちろん普通の人と違います。

カツラは、主構造のメッシュ素材が2~3重になっていて、そこに毛が植えられています。
触ると、地肌の硬さよりも少し柔らかく、クッション性があって、ふわふわした感じなのです。

必ずしもばれるかはわかりませんが、腕を直で触るのと服の上から触るのが違うように、私は確実に触り心地が違うと思っています。

頭は絶対に触られたく、ない。

立ち上がったのをきっかけに、私は少し強めに「本当に、もう帰りましょう?」と言いました。
横井さんは、やれやれといった感じでようやく帰り仕度をしてくれて、お店を出る運びとなりました。

時間は、24時を少し過ぎたくらいでした。
今から駅へ行けば、まだ間に合う。まだ少しだけ余裕がある。

ほっとしたのも、つかの間でした。

お店を出たばかりの場所で、突然横井さんがこう言ったのです。

「エリコさん、俺と付き合いませんか?」

頭が真っ白になり、固まってしまいました。
驚いて何も言えないでいる私を、横井さんはやっぱりからかうように見ています。

「……冗談ですよね?」
「いやいや、冗談じゃないですよ!(笑)」
「でも……、でも……。」
「でもじゃないです!いいじゃん、付き合おう、ね!(笑)」
「いやあ…、そんな簡単に決められないです。」
「大丈夫、大丈夫!俺、真面目だから(笑)」
「え……、いや……。」
「エリコさんはおとなしすぎるから、俺みたいな人といて少し明るくなった方がいいですよ(笑)」
「……………。」
「そうやってすぐ黙る(笑)」
「……………。」

「少し考えさせてください。電車無くなったら困るから、すみません、今日はこれで。」
そう言って、走って駅に向かえば良かったのに。

その時の私は、その場ですぐに答えを出さなくてはいけないような気がして、横井さんと押し問答を続けていました。

     

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